アメリカ医療保険の世界 ①でお伝えしたように、民間保険会社と契約しないと健康保険には加入できません。加入できたとして、これで安心でしょうか。
民間のアメリカの健康保険、日本と違ってどこの病院でも使えるわけではありません。これがアメリカ医療保険の世界 ②です。
民間の保険会社は、各種保険プランを提供しています。それぞれの保険には、契約している病院や医師のネットワークがあります。病院、医師、麻酔医師、検査機関、検査技師等はプロバイダーと呼ばれています。契約しているネットワークに加盟しているプロバイダーはIn Network、契約外はOut of Networkです。
ネットワークに加盟するかしないかは、プロバイダー個人の意思によるものなので強制ではありません。また、各種ネットワークがありますが、有名なネットワークの一つに、Aetna(エトナ) Signature Administratorsというネットワーク会社があります。Aetna(エトナ)本体はアメリカで大きな保険会社です。実はネットワーク会社の存在、アメリカ医療保険世界の大きなキーです。
アメリカ国内の医療費が高いことは有名ですが、ネットワーク会社は、ネットワーク内に参加するプロバイダーの適正価格を管理しているのです。
例)風邪をひいてクリニックを訪れた場合
A (in network) $150 (ネットワーク契約価格)
B (in network) $170 (-$20)
C (out of network) $200
(*これはあくまでも仮定の数字ですので、実際の金額とは異なりますのでご了承ください。)
同じ診察でも、それぞれのプロバイダーによって請求価格が異なります。ネットワーク契約価格が仮に$150だった場合、Bのプロバイダーは$20を割引しなければなりません。ネットワーク外のプロバイダーを選択した場合、割引適用にはなりません。もちろん、Cプロバイダーが評判の良い医師である場合もあります。そして、その医師を選択するのはあくまでも患者様、個人の意思なのです。
~ グランドキャニオンにて ~
少しお分かり頂けたでしょうか。アメリカ本土で医療保険を利用する場合、先ずは仕組みを知る必要があります。
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